肩関節周囲炎について理解を深めよう
- 2024年2月5日
- スタッフブログ
こんにちは、理学療法士の山領悠介です。
今日は、私たち理学療法士が日々対応している症状の一つ、肩関節周囲炎についてお話しします。
まず、肩関節周囲炎について理解を深めて行きましょう。
肩関節周囲炎とは、肩関節の周囲の組織が炎症を起こす病態を指します。
肩関節は、上腕骨と肩甲骨が関節を形成し、その周囲には筋肉、腱、滑液包などが存在します。これらの組織が何らかの原因で炎症を起こすと、肩関節周囲炎が発症します。
肩関節周囲炎の主な症状は、肩の痛みと動きの制限です。特に、肩を上げる動作や後ろに回す動作が困難になることが多いです。
また、夜間に痛みが強くなることも特徴的です。
これらの症状は、日常生活を大きく制限する可能性があります。
では、なぜ肩関節周囲炎は発症するのでしょうか。
その原因は様々ですが、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
1. 過度な使用:特定の動作を繰り返すことで肩関節周囲の組織が過度に使用され、炎症を起こすことがあります。例えば、スポーツや仕事で肩を頻繁に使う人は、肩関節周囲炎を発症しやすいです。
2. 加齢:年齢とともに組織の弾力性が失われ、炎症を起こしやすくなります。特に50歳以上の人に肩関節周囲炎が多く見られます。
3. 体質:糖尿病や甲状腺疾患などの全身疾患、または遺伝的な要素も肩関節周囲炎の発症に関与することがあります。
肩関節周囲炎が発症した場合、まずは適切な診断を受けることが重要です。
医師や理学療法士は、症状や身体検査、場合によっては画像診断(X線やMRI)を用いて診断を行います。
診断が確定したら、次は治療です。
肩関節周囲炎の治療は、痛みの緩和と肩の機能回復を目指します。
治療法は患者さんの症状や生活状況によりますが、一般的には以下のような方法が用いられます。
1 保存的治療:まずは安静にして炎症を落ち着かせることが大切です。また、痛みを和らげるために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることもあります。
2 理学療法:私たち理学療法士が行う治療です。肩の可動域を改善するエクササイズや、筋力を強化するトレーニングを指導します。また、電気療法や温熱療法なども用いて痛みを緩和します。
3 手術:保存的治療や理学療法で改善しない場合、手術が必要なこともあります。ただし、手術は最終的な選択肢であり、まずは非手術的な治療を試みます。
最後に、肩関節周囲炎の予防についてお話をしていきます。
肩関節周囲炎は再発しやすい疾患なので、予防が非常に重要です。
肩の筋力を維持するエクササイズや、適切な姿勢を保つこと、過度な肩の使用を避けることなどが予防に役立ちます。
肩関節周囲炎は、痛みや動きの制限といった厄介な症状を引き起こしますが、適切な理解と対策により、その影響を最小限に抑えることが可能です。
当クリニックの理学療法士は、皆さんが健康な 生活を送るためのサポートをします。
肩の痛みに悩んでいる方は、ぜひ当クリニックに相談してみてください。
また、日常生活での予防策として、
●肩に負担をかける動作を避ける
●適度な運動を心がける
●ストレッチや筋力トレーニングで肩周りの筋肉を強化する
などが有効です。
当クリニックのインスタグラムにて運動を紹介しております。
是非ご覧ください。
これらの予防策は、肩関節周囲炎だけでなく、他の肩の痛みや疾患の予防にも役立ちます。
肩関節周囲炎は、適切な治療と予防により、痛みを軽減し、日常生活の質を向上させることが可能です。この記事が、肩関節周囲炎についての理解と、その対策の一助となれば幸いです。
今後も当クリニックでは皆さんの健康に役立つ情報をお伝えしますので、ぜひお楽しみにお待ちください。