トレーナー視点で見るパラスポーツ|活動報告
- 2025年1月31日
- スタッフブログ
皆様こんにちは。
新しい年を迎え、いかがお過ごしでしょうか。理学療法士の末次康平です。
今回は、私が携わってきた「パラスポーツ」についてと、トレーナーとして帯同した「SAGA2024全国障害者スポーツ大会(以下、全障スポ)の活動報告」についてお話ししたいと思います。
パラスポーツとは
パラスポーツとは、障がいのある方が行うスポーツや、障がいの有無に関わらず誰もが参加できるスポーツの総称です。競技規則や用具が障がいの特性に応じて調整されており、すべての人が安全に楽しくスポーツを楽しむことができます。また、パラスポーツには独自の競技もあり、多くの人々に感動と勇気を与える存在となっています。
私がパラスポーツに関わるようになったきっかけ
私がパラスポーツに関心を持ち始めたのは、理学療法士としてのキャリアが10数年目に差し掛かった頃でした。理学療法士協会から送られてきたパラスポーツ体験会のスタッフ募集案内が、そのきっかけです。それまでは野球をはじめとした学生スポーツに関わることが多かったのですが、この経験を通じて、パラスポーツの可能性とその重要性を強く感じました。
さらに、理学療法士としてのスキルや知識が新たな形で役立つことを知り、大きなやりがいを感じました。その後、さらなるステップとして、パラスポーツ指導員と区分判定員(選手の障がいの程度に応じたクラス分けを行う役割)の資格を取得しました。これらの資格を取得することで、トレーナーとしての専門性を高め、パラスポーツに深く関わることができたことを嬉しく感じています。
SAGA2024全障スポでのトレーナー活動
2024年、私は佐賀県の知的障がいバスケットボール男女チームのトレーナーとして活動する機会をいただきました。この役割は、半年間にわたる週末のチーム練習や合宿への帯同から始まりました。
選手が練習のたびに全員集まることは難しく、練習機会の確保が課題でした。そのため、トレーニング不足による怪我も多く、これが最も苦労した点でした。
バスケットボール競技大会は2024年10月26日から27日に開催され、選手たちと密接に関わることができました。試合中はもちろんのこと、宿泊先のホテルでも選手のケアやテーピング対応など、早朝から深夜まで選手を支えるための業務に従事しました。選手たちが全力を出せるよう、身体面のみならず精神面のケアにも力を注げたことは非常に充実した経験でした。
パラスポーツとトレーナーの役割の重要性
パラスポーツでは、障がいの特性が競技中に顕著に表れることがあります。それが競技パフォーマンスを左右するだけでなく、さらなる怪我に繋がる可能性もあるため、トレーナーの役割は極めて重要です。例えば、競技前後のストレッチや障がい部位に配慮したケアはもちろんのこと、試合中の選手の状態を的確に把握し、迅速かつ適切な対応を行う必要があります。また、知的障がいや精神障がいの選手たちとの関わり方には、健常の選手とは異なる難しさが伴います。全障スポでの経験を通じて、トレーナーとしての技術や知識、判断力の向上が求められることを改めて実感しました。さらに、人と向き合う姿勢や人間性のあり方を見直すきっかけにもなりました。
今後の展望
パラスポーツに関わることは、選手たちの挑戦と成長を間近で支える貴重な経験です。同時に、自分自身も学び続け、成長していく必要性を感じさせられます。これからもパラスポーツとトレーナーとしての活動を通じて、より多くの人々がスポーツの持つ力を実感できるよう尽力していきたいと思います。
当クリニックは各スポーツの専門的なリハビリスタッフ、トレーナーが在籍しており、競技特性に合わせたリハビリやトレーニング指導を行ってます。
お困りの点などございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様にとって、新しい年が素晴らしい一年となりますように心よりお祈りいたします!